文化庁が京都に移る? 職員は抵抗「国会対応が困難」、馳大臣は前向き

 地方創生の一環として政府が進める中央省庁の地方移転構想で、有力視される文化庁の京都移転が物議を醸している。所管する馳浩文部科学相は前向きな姿勢をみせるが、国会対応で支障が出ることなどを懸念する文化庁側の腰は重く、一部移転で“骨抜き”を画策する動きも透ける。識者の間でも賛否は分かれており、政府が移転の可否を決定する3月まで水面下で激しい綱引きが続きそうだ。

 ■一部移転で“骨抜き”

 「文化財がたくさんあるという観点で文化庁設置を判断するのは一つの考え方だ」。馳氏は19日の記者会見で、京都移転に前向きな考えを示した。

 政府が中央省庁の移転候補地を募る中、京都府は昨年8月、「京都や関西には国宝や重要文化財が集中しており、文化財行政の現場が近い」として文化庁の移転を要望していた。

 ただ、馳氏は必ずしも積極的ではなかった。京都市内の移転候補地を視察した昨年12月、地元の対応に「予定地の中も見せてもらえず、がっかりした」と不満をこぼしていたからだ。

 その空気が変わったのは今月14日。京都府の山田啓二知事や経済界代表らが、首相官邸や文科省を訪問し、移転先の用地提供や建設費の応分負担などを提案し、京都側の“本気度”を感じた馳氏も「京都に移転することを前提に議論を深めたい」と応じた。

 馳氏が京都移転に積極姿勢を示したことを受け、文化庁は現在、移転実現に向けた方策の検討に着手しているが、抵抗感を持つ職員は少なくない。

 懸念は国会議員への説明や面会などの国会対応だ。

 京都府は、文化庁幹部の国会出席は年平均で20回程度であり、「答弁回数となればもっと少なく、遠距離でも対応は可能」と指摘し、移転の支障にはならないとの認識だ。

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