安倍首相施政方針演説・全文(3)1億総活躍への挑戦

 三 1億総活躍への挑戦

(多様な働き方改革)

 金星への挑戦。探査機「あかつき」は、5年前、その挑戦に失敗しました。

 しかし、挫(くじ)けなかった。先月、再チャレンジに成功しました。その投入軌道を、2年半、数万通りに及ぶ執念の計算から導き出したのは、一人の女性研究者です。

 「家族に感謝したい」

 そう語る廣瀬史子(ちかこ)さんは、この5年の間に、結婚、そして出産を経験し、育児休業を取得した後、再びプロジェクトに復帰し、成功の瞬間に立ち会いました。

 女性も男性も、お年寄りも若者も、一度失敗を経験した人も、障害や難病のある人も、誰もが活躍できる社会。その多様性の中から、新たなアイデアが生まれ、イノベーションが湧き起こるはずです。

 「1億総活躍」への挑戦を始めます。最も重要な課題は、一人ひとりの事情に応じた、多様な働き方が可能な社会への変革。そして、ワーク・ライフ・バランスの確保であります。

 労働時間に画一的な枠をはめる、従来の労働制度、社会の発想を大きく改めていかなければなりません。フレックスタイム制度を拡充します。専門性の高い仕事では、時間ではなく成果で評価する新しい労働制度を選択できるようにします。時間外労働への割増賃金の引き上げなどにより長時間労働を抑制します。さらに、年次有給休暇を確実に取得できるようにする仕組みを創り、働き過ぎを防ぎます。

 女性が活躍できる社会づくりを加速します。妊娠や出産、育児休業などを理由とする、上司や同僚による嫌がらせ、いわゆる「マタハラ」の防止措置を事業者に義務付けます。男性による育児休業を積極的に促す事業者には、新しい助成金を創設します。

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