安定政権だからできる?安倍首相“票”にならない犯罪者更生に力を入れるワケ…

 【政界徒然草】

 安倍晋三首相が犯罪者の更生に力を入れている。平成28年度予算案の編成や軽減税率を含む税制改正大綱の協議など多忙極まる昨年12月には刑務所や更生保護施設を相次いで訪問した。今年夏に参院選が控える中で、「票」に結びつきそうにない政策に目を向ける安倍首相の狙いとは…。

 「再犯防止のためには出所後を含め、息の長い対応が大切だ。医療施設、福祉施設などの連携が重要であり、官民が力を合わせていく。そうした取り組みを含めてしっかりと施策を進めていきたい」

 安倍首相は昨年12月17日、国内最大級の女性刑務所である栃木刑務所(栃木県栃木市)を視察後、記者団にそう感想を語った。この日は東京都千代田区の官邸から約110キロも離れた栃木刑務所に片道約1時間半かけて向かった。首相による女性刑務所の視察は初めてのことだった。

 視察では、高齢受刑者への健康指導や介護の職業訓練の様子などを見学し、薬物依存からの克服に取り組む受刑者を指導する職員らと意見交換もした。

 安倍首相は、この約2週間前の12月4日にも刑務所出所者に薬物依存の脱却プログラムを導入する都内の更生保護施設を視察していた。首相周辺は一連の視察について「なかなか光が当たらない分野だが、首相が視察してくれることで注目される。以前から視察の要請をしていた法務省の念願がようやくかなった」と明かす。

 安倍首相は2020(平成32)年の東京五輪・パラリンピックの開催に向け、犯罪を減らし安全な国をつくるため、刑務所出所者の再犯防止対策を重要な課題と位置づけている。出所者が2年以内に再び刑務所に入る割合は26年時点で約18%だが、政府は33年までに16%まで下げる目標を掲げている。

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