カーナビのビッグデータは宝の山 国交省が危険生活道路割り出しへ

 【日本の議論】

 交通事故が起きやすい生活道路の事故防止に向け、国土交通省が自動車の走行情報をビッグデータとして活用した取り組みを来年度から始める。カーナビを通じて収集された走行経路、速度、急ブレーキを踏んだ位置などの情報をもとに危険箇所を割り出し、道路設備を改良したり規制内容を見直したり、集中的な対策を行うという。傾向や見通しを把握するにあたり、医療や観光など各分野で活用されているビッグデータだが、交通分野でも対策が難しいとされる生活道路対策で、住民の命を救う切り札にと期待されている。

 ■生活道路には危険がいっぱい

 歩道のない狭い道の端を歩く小学生や高齢者らの脇を猛スピードで走り抜けていく自動車-。

 住宅街や商店街を通る生活道路は“暮らしの道”として、特に通勤・通学の時間帯などは多くの住民が行き交う一方、エリアによっては渋滞回避やショートカットのための抜け道として使われ、車がひっきりなしに通過する。

 こうした常に事故と隣り合わせの生活道路は全国で見られ、実際に登校中の小学生の列に車が突っ込むケースなども後を絶たない。

 生活道路対策が急務と考えていた国交省は、自動車メーカーが道路交通情報を提供するため、顧客のカーナビを通じて収集、保有している膨大な走行情報に着目。独自に収集した情報と合わせ、ビッグデータを活用した対策を進めることを決めた。

 具体的には、国交省が事故の多いエリアについて、メーカー側から走行情報の提供を受け、交通量や速度の速い車が目立つ危険な生活道路を割り出す。

 その上で道路を管理する自治体に対し、速度抑制や生活道路に進入する車を減らすため、生活道路への入り口の道幅を狭くする▽道路になめらかなハンプ(こぶ)をつくる▽道路をジグザグの形状にする▽相互通行の道を一方通行にする▽歩行者・自転車用の通行帯を広くする-などの措置を取るよう求める。

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