県職員に責任転嫁狙う 辺野古承認撤回提言へ 強引な論法に批判

 沖縄県の有識者委員会が名護市辺野古の埋め立て承認の取り消し・撤回を提言するにあたり、承認手続きに関わった県職員をスケープゴートにする意図があると指摘される。手続きに明確な瑕疵を見つけられない証しで、強引な論法との批判があがっている。

 県幹部は「手続きの瑕疵とは本来、外形的に明確なものを指す」と指摘。踏むべき手続きや審査が欠落していれば瑕疵となり得る。

 有識者委の議論ではそのような瑕疵は見つかっていない。職員に対するヒアリングでも、瑕疵を認めるような発言は一切ない。これでは承認の取り消し・撤回に向け、有識者委は翁長雄志知事の背中を押せない。

 そこで防衛省が予定する環境保全措置には不備があると決めつけ、審査にあたった職員が不備を見過ごしたことは瑕疵にあたると結論づける挙に出ようとしている。このことが職員のスケープゴート化とされる。

 ヒアリングで環境保全措置への職員の見解をただしているのもそのためで、認識の甘さや不作為を強引に認めさせようとしている。

 ただ、ヒアリングで浮かび上がったのは、あくまで環境保全措置をめぐる委員と職員の「見解の相違」に過ぎない。政府高官は「見解の相違を瑕疵認定につなげていくことは客観性に欠け、無理筋だ」と断じる。

 翁長氏が承認の取り消し・撤回に踏み切れば政府との法廷闘争に発展する見通しで、有識者委の提言は法廷闘争を支える論拠としても極めて薄弱だといえる。(半沢尚久)

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