辺野古沖埋め立て、承認撤回を提言へ 県有識者委 職員の審査「瑕疵」を指摘へ

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設をめぐり、沖縄県の有識者委員会が、辺野古沖埋め立ての承認審査での環境保全措置などに関する県職員の瑕疵(かし)を指摘し、承認の取り消し・撤回を翁長雄志(たけし)知事に提言する方向になっていることが分かった。複数の県関係者が9日、明らかにした。有識者委は月内に報告書をまとめる。

 県関係者によると、有識者委では主な論点として、(1)埋め立て予定地でのサンゴ礁など環境の保全(2)米軍の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ配備の影響(3)防衛省による環境保全措置の実効性-などが浮上している。審査に関わった課長級などの職員を会合に呼び、ヒアリングも行っている。

 ヒアリングでは環境保全について、防衛省が予定している埋め立て予定地のサンゴ礁の移植計画や保護措置に関し、委員が「技術が試験段階で不確か」「環境保全措置とはいえない」と指摘。職員は「実行可能な計画・措置だ」とし、環境保全に配慮しており埋め立て承認の基準に適合していると判断したと説明した。

 オスプレイについては、埋め立て承認申請の前提となる環境影響評価の手続きの途中で沖縄配備が決まったことや騒音を問題視。委員は「手続きに瑕疵があったのでは」と追及したが、職員は「オスプレイ配備は環境影響評価のやり直しが必要な計画変更にあたらない」との認識を示した。

 防衛省の実効性に関しては、環境対策で仲井真弘多(ひろかず)前知事が提出した意見の扱いを追及。意見に対する防衛省の回答をチェックしただけで、それ以外の項目を確認しなかった理由をただした。職員は「知事意見に対する防衛省の見解は全て示されており、環境保全で問題点は見つからなかった」と答えた。

 委員側は職員側の説明に納得しておらず、これらの論点を絞り込み、承認審査の法的瑕疵として指摘する公算が大きくなっている。

 有識者委は弁護士3人と環境などの専門家3人で構成し、委員長は大城浩・元沖縄弁護士会会長。2月から12回の会合を開き、仲井真氏の埋め立て承認手続きを検証している。

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