人様の懐に手を突っ込む?毎年800億円生じる「休眠預金」 活用法案の最終調整続く

 【経済インサイド】

 金融機関で10年以上預けられたまま取引がなされていない「休眠預金」について、超党派の議員連盟が福祉や教育などの公的な使い道に回せるようにするための議員立法が、今国会の提出を目指し、具体的な条文作成などの最終調整に入っている。ただ、休眠預金の活用については「人様の懐に手を突っ込むのか」といった意見もあり、合意形成には課題が残る。また、活用スキームを実行に移すにも、預金の管理・運営面で詳細を詰める手続きが残されており、現在は6月下旬に設定されている会期末までの法案提出には、なお曲折が予想される。

海外ではすでに活用例が

 「公的な使い道なら(利子が生じる)貸し付けにしない方がいいのでは」「支援対象は『生活困窮者』ではなく『社会的弱者』という表現の方が分かりやすいと思う」-。大型連休後に開かれた自民党の内閣・財務金融合同部会。事務方から示された議員立法の骨子案をめぐり、活発な議論が交わされた。

 報道陣に非公開となった合同部会は、予定の1時間を20分以上も超過して終了。内閣部会長の秋元司衆院議員は部会後、「さまざまな議論が交わされたが、休眠預金の活用自体に反対の意見はなかった」と、今国会中での法案提出に自信を見せた。

 休眠預金は、銀行口座に10年間が経過した口座に入金された預金のうち、預金者と連絡がつかないものと定義される。1口座につき平均1万円程度だが、口座数は増えており、現状では年間約800億円の新たな休眠預金が生まれ、このうち約500億円が全国銀行協会(全銀協)などの内規により、金融機関の利益として計上される。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ