イスラム国事件 「なぜ後ろから弓を引くのか?」九州総局長・佐々木類:イザ!

2015.2.7 08:00

イスラム国事件 「なぜ後ろから弓を引くのか?」九州総局長・佐々木類

 国民が一致結束しなければならないとき、今の日本には政府の後ろから弓を引く人々がいます。国難にあって敵を利するような言動は、問題解決の障害以外の何ものでもありません。

 テロリストによる人質事件が起きるたび、私は1996年、ペルーで起きた日本大使公邸占拠事件を思い出します。政治部で外務省担当だった私は事件発生直後に現地入りし、寝る間を惜しんで取材に奔走しました。

 あのときも、日本人が標的でした。正規軍ではありましたが、夜道で自動小銃を持った覆面姿の兵士を見かけたときなどは、生きた心地がしませんでした。

 そんな記憶をたどりながら、人質事件をめぐる全国紙と地方紙の論調を振り返ってみました。総じて事件の成り行きを見守ろうという姿勢が大半でしたが、事件を利用して何とか安倍政権批判につなげたいという思惑がにじみ出た論調が散見されたのは残念です。

 現地で日夜人質救出のオペレーションに当たる日本政府関係者の苦労に思いをはせれば、安全な場所から好き勝手なことを言うことが、どれだけ救出作戦に悪影響を与えるかは容易に想像できるはずですが…。

 教訓としなければならないのは、新聞以外でもさまざまなメディアを通じて発信された「有識者」による無責任な言動です。特に短文投稿サイトやテレビの情報番組などでは、残虐なテロリストに寄り添うかのような言動がありました。