諫早開門問題、菅元首相の“政治主導”災禍どこまで…:イザ!

2013.11.11 20:42

諫早開門問題、菅元首相の“政治主導”災禍どこまで…

 訴訟は、ノリ養殖などの被害を訴えた有明海沿岸の漁業者らが14年、潮受け堤防の建設中止を求めて起こした。野党だった民主党はこれに乗じて、潮受け堤防を「ギロチン」と名付け「無駄な公共事業」の象徴として当時の自民党政権を徹底攻撃し、事態は泥沼化した。

 福岡高裁の古賀寛裁判長が5年間の開門調査を命じる判決を出したのは22年12月。干拓地にはすでに農家が入植しており、開門による農作物への被害は避けられない上、洪水被害の危険性も増す。漁業者にしてもノリ養殖は豊作が続いており、開門でかえって漁業への悪影響が出かねない。開門のメリットはほとんど見いだせない中での理解不能な判決だった。

 長崎県や諫早、雲仙両市、地元住民は当然異議を唱え、県選出の国会議員は与野党問わず最高裁への上告を求めたが、当時首相だった菅氏は「私なりの知見」を理由に上告を見送り、判決を確定させた。

 判決を受け、「開門やむなし」と判断した農水省は、開門による影響を最小限にする対策をまとめたが、所詮は弥縫策に過ぎない。

 そこで地元の農漁業者らが一縷の望みを託して23年4月に長崎地裁に起こした今回の訴訟と、同年11月の仮処分申請だった。

 長崎地裁が開門後の被害を案じて開門差し止めを認める仮処分を決定する可能性は十分ある。

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