東日本大震災10年「傷まだ癒えていない」 天皇陛下記者会見

 天皇陛下は記者会見で、まもなく発生から10年となる東日本大震災について、「今思い出しても胸が痛みます」と述べ、未曽有の被害に改めて思いをはせられた。陛下はこれまで、皇后さまとともに被災地にたびたび足を運んできたが、今後も「被災された方々の力に少しでもなれるよう、被災地に永く心を寄せていきたい」とした上で、10年の歳月を経た被災地を再び「訪れてみたい」との考えも明かされた。

 陛下は会見で、被災地の現状について、インフラ面での再建は進んでいるものの、「様々な問題が残っているように思います」とご指摘。家族を失ったり、避難などにより生活が一変したりした人々のこの10年をおもんぱかり、「震災からの傷がまだ癒えていない」と述べられた。

 今月13日、福島、宮城両県で震度6強を観測した地震にも触れ、震災が、「過去のこととしてではなく、現在も続いていることとして考える必要がある」と語られた。

 一方、会見では、ご家族の近況にも話題が及んだ。

 病気療養中の皇后さまのご様子について、陛下は、「種々の工夫や努力を重ねながら、幸いにして、昨年も諸行事や諸儀式を滞りなく務めることができました」とご回想。新年のビデオメッセージでは、お二方そろって国民にあいさつができたことを「良かったと思っております」と振り返られた。

 昨年、陛下の母校でもある学習院大に入学し、今年成年を迎える長女の敬宮(としのみや)愛子さまについては、大学のオンライン授業に意欲的に取り組まれるなど、「少し頼もしくなった」と笑顔を見せられた。成年皇族として公務に臨まれる際には、「感謝と思いやりの気持ちを持って、一つ一つの務めを大切に果たしていってもらいたい」と期待を込められた。

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