心臓の難病「TGCV」の1日も早い新薬の認可を 通常の検査方法より診断に時間

 【追跡!心臓の肥満】

 新しく見つかった心臓の難病、中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV)。

 心臓病の検査に、シンチグラフィ(核医学検査。体の中に放射性医薬品を入れて放射線のようすを撮影)が用いられるが、TGCVの診断にも欠かせない検査だ。心臓の主な栄養となる脂肪酸の構造と似せて作ったBMIPPという放射性医薬品を使って、心臓の筋肉や冠動脈の細胞に溜まってしまう中性脂肪(脂肪酸を貯蔵する形)を推定する。

 しかし、TGCVを診断するには通常の検査方法より時間をかける必要があると、千葉大学医学部附属病院循環器内科の宮内秀行医師は話す。

 「この検査は多くの場合、BMIPPを注射してから10~15分後に撮影を開始して終わります。しかし、TGCVを疑う場合は、さらに3時間後くらいに再撮影をする必要があります。最初の撮影の画像を早期像、後の画像を後期像といいますが、その2つの画像データを使って、脂肪酸が心臓に溜まっていることを評価する『洗い出し率』を計算するためです」

 通常なら放射性医薬品が心臓の中に入ってから途中でまた出ていく。これを「洗い出し」という。脂肪酸が中性脂肪となって心臓の細胞内に溜まっていなければ、それなりの量が出ていくため。ところがTGCV患者の場合、「早期像」「後期像」「洗い出し」の、どの段階でも十分に血流が保たれていても、脂肪酸(BMIPP)の洗い出し(出ていく量)は極端に低下する。つまり、脂肪酸がたまっているということだ。

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