壮健な若者があっという間に…「第2波」で死者増加のスペイン風邪、新型コロナも要警戒

 約100年前にパンデミック(世界的な大流行)を引き起こし、日本でも多数の死者を出したインフルエンザ「スペイン風邪」。新型コロナウイルスの感染拡大で改めて注目されているが、計3回の流行期で最も死者が多かったのは2回目だった。あっという間に重症化し命を落とす若者もいるなど、当時の資料からも、その猛威はうかがえる。国内では新規感染者数が減少している新型コロナも「第2波」への懸念は根強く、専門家は「検査の拡充と対策を緩めないことが重要」と訴える。(大渡美咲)

名誉の任務が暗転

 《武蔵野ノ風肌ニ徹し團員中健康ヲ害スルモノ数輩 君亦第四日ニ於テ微恙アリ 直ニ静養ヲ命じ ヒタスラ恢復(かいふく)ヲ期ス》

 静岡県牧之原市に住む山本美恵子さん(82)の自宅から見つかった、流行性感冒(スペイン風邪)に罹患(りかん)し大正9(1920)年に亡くなった祖父、良平さん=享年(23)=の葬儀で読まれた弔辞の一節だ。

 当時の東京には、同年に創建された明治神宮の「御造園奉仕(ごぞうえんほうし)」のため、全国各地から青年が上京していた。同県榛原郡勝間田村(現・牧之原市)に住んでいた良平さんもその一人だった。

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