「憮然」は「腹を立てている様子」、5割超が“誤用” 国語世論調査

 「憮然(ぶぜん)」の意味を本来の「失望してぼんやりとしている様子」ではなく、「腹を立てている様子」だと思っている人の割合が56・7%に上ることが29日、文化庁が実施した平成30年度の「国語に関する世論調査」で分かった。「砂をかむよう」や「御の字」も、5割前後が本来の意味とは異なる使い方をしていた。

 調査は国語への理解や意識を深めるため平成7年度から毎年実施しており、今回は16歳以上の男女3590人に面接し、1960人から回答を得た。それによると、「憮然」の本来の意味を理解しているのは28・1%で、同じ質問をした15年度と19年度の調査に比べると10ポイント以上増えたが、依然として誤用が多い実態が浮き彫りになった。

 また、「砂をかむよう」の意味を「悔しくてたまらない様子」だと思う割合は56・9%、「御の字」を「一応、納得できる」と思う割合も49・9%に上った。いずれも本来の意味ではなく、担当者は「『砂をかむよう』については漫画などで悔しいときに登場人物がハンカチをかむ描写が出てくるので、『かむ』となると『悔しい』と解釈したのでは」と推測する。

 このほか「天地神明に誓って」を「天地天命に誓って」と、「論陣を張る」を「論戦を張る」と誤用している割合も、それぞれ5割前後に上った。

 今回の調査では、常用漢字に追加するかどうかの審議材料とするため、常用外漢字の印象についても尋ねた。使用について肯定的に捉えられていたのは「絆」で、9割が「この漢字を使うのがいい」と回答。担当者は「東日本大震災で広く使われ、認知度が上がった」と分析している。

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