iPS創薬でALS治験 慶応大、症状改善に期待

 慶応大の研究チームは、全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」の治療薬候補を人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って発見し、患者に投与する臨床試験(治験)を3日から開始すると発表した。同日に患者の募集を始める。

 ALSは脳や脊髄の神経細胞に異常なタンパク質が蓄積するなどして発症する。国内患者数は約1万人で根本的な治療法はない。

 チームは患者の細胞から作製したiPS細胞を使って、病気を起こす神経細胞を体外で再現。約1200種の既存薬を投与し効果を調べ、脳神経系の難病であるパーキンソン病の治療楽として広く使用されている「ロピニロール塩酸塩」が有効なことを突き止めた。

 従来の治療薬と比べ2~3倍の症状改善効果があったという。治験では、発症から5年以内の20~80歳の患者20人に最大50週間にわたって投与し、安全性と有効性を確認する。

 岡野栄之(ひでゆき)教授は「従来と全く違う発想で発見した治療薬候補で病気の進行を抑え、ALS克服に貢献したい」と話した。

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