京大iPS研、細胞保管施設を公開

 人工多能性幹細胞(iPS細胞)の実用化を目指す京都大iPS細胞研究所(CiRA=サイラ、京都市左京区)は、人体に移植する際に拒絶反応を起こしにくいiPS細胞を保管するための調製施設を報道陣に公開した。

 同施設では、他人に移植しても拒絶反応が起きにくいHLA型の組み合わせをもつ人の血液からiPS細胞を作製。培養して保存する取り組みを進めている。

 再生医療では、患者自身の細胞でiPS細胞を作れば拒絶反応はないとされるが、時間と費用がかかる。一方、施設であらかじめiPS細胞を保管しておくことで、安全性などのチェックを事前に済ますことができるため、他人から作ったiPS細胞を移植できれば治療にかかる時間や費用が大幅に圧縮される。

 先月公開されたのは、iPS細胞を培養したり品質を検査したりするための部屋で、同細胞が1日で2倍に増えることなどが紹介された。同研究所によると、そうしたHLA型の人は25人に1人程度で、現在施設で保管しているiPS細胞は日本人の32%に移植できるという。

 同研究所の高須直子教授は「近い将来には日本人の大半をカバーするiPS細胞を作製し、保存する取り組みを進めたい」と話した。

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