ノーベル賞 「長崎で母からヘイワ促す賞と教えられた」カズオ・イシグロ氏にメダル授与

 【ストックホルム=岡部伸】今年のノーベル文学賞の授賞式がスウェーデンの首都ストックホルムで10日夕(日本時間11日未明)に開かれ、長崎出身の英国人作家、カズオ・イシグロさん(63)に文学賞のメダルと賞状が、カール16世グスタフ国王から授与された。

 上下黒の礼服に身を包んだイシグロさんは笑顔で入場。受賞理由について文学賞の選考に当たったスウェーデン・アカデミーのサラ・ダニウス事務局長は、「新作品を書くたびに推理小説からSF、神話などの要素を織り交ぜてジャンルの融合に取り組み、新境地を開拓し、小説の幅を広げた。20世紀のモダニズムも感じる」と紹介。イシグロさんは舞台中央に進み、メダルなどを受け取り、ファンファーレと大きな拍手が会場に響き渡った。

 イシグロさんの代表作は英ブッカー賞受賞作の「日の名残り」やクローンや臓器提供などをテーマにした「わたしを離さないで」や神話を描いた「忘れられた巨人」だが、「女たちの遠い夏」(日本語版は「遠い山なみの光」)や「浮世の画家」など初期の作品では長崎や日本人など「自分の日本」を描いた。

 式典後、スウェーデンのテレビに、イシグロさんは受賞に感謝の意を表した上で、「素晴らしい気持ちです」と心境を語った。

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