外国人居留地の歴史語る館 横浜市中区 戦前の洋館では最大規模の「べーリック・ホール」

 【大人の遠足】

 気付けば2020(平成32)年東京五輪まで1千日を切った。ちまたでは、増加が予想される訪日外国人の受け入れ準備が急ピッチで進められている。そんなときだからこそ、日本に外国人が定住し始めた黎明(れいめい)期を学ぶ必要があるのではないか。そう思い立って足を向けたのは横浜市中区の山手地区。急斜面で有名な汐(しお)汲(くみ)坂を上ると、眼前には荘厳な姿の洋館が立ち並んでいた。その中でもひときわ目立つのが、昭和5年に建立された洋館「べーリック・ホール」。戦前に建てられた洋館としては最大規模を誇る。

 敷地内に足を踏み入れると、生い茂る緑林と丁寧に整えられた芝生が出迎えてくれた。同地区は幕末から外国人居留地として栄え、明治32年ごろにその役目を終えるまでの間、外国人実業家ら向けに多くの洋館が建てられ、同市指定文化財で大正15年建立の「山手111番館」や大正末期に建てられた「ブラフ18番館」など、多くは外国人建築士によって設計された。

 英国人一家の住まい

 同ホールも主に昭和初期に活躍した英国人貿易商、B・R・ベリック氏の邸宅として米国人建築士、J・H・モーガン氏が設計を担当。開放的な作りが特徴的なスパニッシュスタイルを基調とし、戦前に建てられた洋館としては最大規模を誇る。平成13年度には、横浜らしい景観の建物「市認定歴史的建造物」に認定された。

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