ヒトiPS細胞10年 山中伸弥・京都大教授に聞く 患者の思い胸に「これからが正念場」

 【クローズアップ科学】

 京都大の山中伸弥教授(55)がヒトの人工多能性幹細胞(iPS細胞)を作製したと発表してから今月で10年。病気の治療に生かす研究は大きく進展したが、山中氏は「これからが本当の正念場だ」と語った。

■再生医療研究が加速

 --ヒトiPS細胞の作製から10年を迎える

 「長いようだが、あっという間で早かった。そんなに時間がたったとは思えないぐらいだ。年を取って時間がたつのが早く感じられるようになったからかもしれないが、まだまだこれからだ」

 --再生医療で臨床研究が始まり、創薬も治験の段階に入った

 「10年以上前から始まっていた胚性幹細胞(ES細胞)を使った研究が、iPS細胞で加速した。私一人ではなく、多くの人たちの力でここまで来られた。感謝を忘れてはいけないと思っている。その中で、最も印象的だったのは理化学研究所の高橋政代さんが加齢黄斑(おうはん)変性の臨床研究を始めたこと。実験動物を使う前臨床試験の段階を脱し、非常に短い時間で研究上の大きな節目を乗り越えたのは素晴らしい成果だった」

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