「昭和」残す帝釈天の門前商店街と「寅さん記念館」 東京・柴又 開館20年、相乗効果でにぎわい

 【大人の遠足】

 国民的な人気映画「男はつらいよ」のシリーズ作品を体感できる「葛飾柴又寅さん記念館」(東京都葛飾区柴又)が11月にオープンから20年を迎える。昔からのファンだけでなく、近年は若年層を中心に来館者が増加傾向で、8月には20年の記念式典が開催されにぎわった。11月からは、新たに特別展や関連イベントが予定されている同館を訪ねた。

 映画のシーンでもおなじみの京成線柴又駅を下りると、主演の寅さん役の渥美清さんの像が出迎えてくれる。間もなく、帝釈天のにぎやかな商店街に。約200メートルの参道に和菓子店や川魚料理が自慢の飲食店、民芸品店など約40店舗が軒を連ねている。

 木造2階建ての店舗兼住宅が並び、まるで昭和の街並み。商店街「柴又神明会」の石川宏太会長(65)は、「年間で約200万人が訪れる。特に初詣の正月、春と秋の観光シーズンは忙しい」と話す。和菓子など食品はほとんどの店が自家製で、手作りという。このため、「お店ごとに味に個性がある」(石川会長)という。

 商店街全体の景観が昭和の時代のままには理由がある。平成8年に渥美さんが亡くなった後に、商店街とシリーズ作品を手がけた山田洋次監督で、「寅さんが街に帰ってきたときに迷わないように」と話し合い、当時のままの風情を残すことにした。

 参道から帝釈天を通り過ぎると記念館に到着だ。渥美さんが亡くなった翌年の9年にオープンし、10年度には約46万人の来館者を記録したが、その後は減少傾向で20万人台が続き26年度には約15万人となった。

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