「世の中全て分かっている系」が厄介な理由

 いや、これは上の世代に限らない。同僚や部下、後輩でも、ちょっと賢いが故に「こんなことをやっていても無駄だ」と言って、見下してくるタイプもそうだ。

 意識高い系はまだ、努力して成長したいという可愛げがあるのでまだ良い。ただ、世の中全て分かっている系は達観しており、相手のことなど関係なく、自分の得意分野と、生きてきた時代をもとに全てを語ろうとするから非常に厄介なのだ。

■自分の得意分野を武器に、全てを語ろうとする

 世の中全て分かっている系が罪深いのは、前述したように「世の中のこと全て」など分かっていないということだ。そんなものは、分かるはずがない。哲学者、ソクラテスの「無知の知」という言葉を大事にしたい。

 私は仕事で著名な学者や論者、経営者などと会う機会が多いのだが、彼らは大変謙虚だ。自分が少しでも知らないことがあると「勉強になりました」と言う。超一流と一流の違いは、謙虚かどうかだと私は思っている。

 世の中全て分かっている系が厄介なのは、自分の得意分野や他人より少し深く知っている知識があり、その土俵を武器に世の中の全てを語ろうとすることだ。この「土俵力」を駆使しているのが特徴であり、本人は本当に世の中の全てを分かっていると思っているので面倒臭い。

自分の土俵(得意分野)を武器に世の中の全てを語ろうとする「世の中全て分かっている系」

自分の土俵(得意分野)を武器に世の中の全てを語ろうとする「世の中全て分かっている系」

 例えばコメンテーターの張本勲氏がプロ選手選手を分析するとき、本人が活躍した時代のプロ野球選手を基準としている。今の方がスポーツは戦略的、科学的になっているように思えるのだが、これも土俵力で押し切られてしまう。

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