投じた金3千万円、5年失踪…底なしギャンブル依存経験者が語る“教訓” カジノ時代に備える

 気付いたら、ギャンブルに投資した金額は3000万円ほどになっていた。

 どうにもやりきれなくなり、書店でふと手に取った「アルコール依存症」の本を読んだとき、「自分と全く同じだ」と思った。29歳のときにアルコール依存症の自助グループに入り、同じような仲間ができて、失踪をやめて実家に帰った。

 ■依存は「病気」の風潮

 ギャンブルでも同様の施設をつくろうと考え、平成12年ごろに、横浜にワンルームのアパートを借りて、ギャンブル依存回復施設「ワンデーポート」(横浜市)を立ち上げた。依存症対策の先駆けだ。この施設はこれまでに500人以上が利用している。

 中村さんは「当時は社会的に、『ギャンブル依存は病気なの?』みたいな風潮だった。精神保健福祉センターや保健所などでビラを配って歩いた」と振り返る。

 施設でも当初は、アルコール依存症の対策を踏襲してきた。医師の診療を受け、グループミーティングに参加し話し合うことで依存症は解決すると思った。

 しかし、10年ほど前から「それではだめだ」と気付いた。利用者の中には、もともと金銭管理ができず、まともな生活ができていなかったり、人の話を全然聞けなかったりといった問題行動がある人たちがいた。専門医に診てもらうと、多くは発達障害や軽度の知的障害を抱えていた。

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