投じた金3千万円、5年失踪…底なしギャンブル依存経験者が語る“教訓” カジノ時代に備える

【ニュースの深層】

 カジノ解禁に向けた「統合型リゾート(IR)整備推進法」の成立に伴い、ギャンブル依存症への対策が求められている。厚生労働省研究班の調べでは、ギャンブル依存症が疑われる人は全国に536万人と推計されており、IR法の付帯決議では「依存症対策の抜本的強化」が明記された。厚労省は今年度から治療をする専門医療機関を5カ所から67カ所に増やす。ただ、かつてギャンブル依存で、5年間失踪していたという男性は「依存が病気とは限らない。医療に偏るのはおかしい」と問題提起している。(社会部 天野健作)

 ■3000万円つぎ込む

 「人間には『遊び』が必要だ。遊び方を学ぶことが重要で、一人一人の生活や人生の課題に目を向ける必要がある」

 7月10日、ギャンブル依存症対策に興味を持つ10人ほどの地方議員が集まった会合に呼ばれた中村努さん(49)はこう力説した。

 中村さんは大学生の夏、パチンコにのめり込んだ。借金に借金を重ねたがやめられなかった。東京都の教員採用試験に失敗し、高校の非常勤講師になったものの、競馬やポーカーゲームにもはまった。

 借金が300万円ほどに膨らみ、取り立ての電話が高校にもかかってくるようになり、失踪した。東京や名古屋などで転々として、その間「非合法のギャンブル場でも働いた」という。

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