たばこ後進国、日本 受動喫煙防止対策をめぐる「情報戦」もいよいよ最終章?

 《数年ほど前から「日本企業の生産性が低い」といった話をよく耳にする。労働時間を短縮したり、効率化を図ったり、さまざまな取り組みをしているが、喫煙者の問題はあまり話題にならない。仕事中に「ちょっと一服」と言って、何度も離席する人は生産性がいいのだろうか。[窪田順生,ITmedia]》

 先週、愛煙家のみなさんを絶望の淵に追いやるようなニュースが報じられた。

 厚生労働省研究班が、全国162店舗のファミリーレストランを対象に「全席禁煙」と「分煙」を導入した前後での営業収入への影響を調査したところ、「全席禁煙」は2年目に3.4%も増加しているのに対し、「分煙」は1%未満にとどまった。

 また、東京大学の五十嵐中特任准教授らが、喫煙や受動喫煙によってどれだけ余分な医療費が出ているのかを推計したところ1兆4900億円(2014年度)にものぼったという推計を出してきた。これは国民医療費の4%にも及ぶという。

 こういう「カネ」にまつわるエビデンスが相次いで発表されたということは、受動喫煙防止対策をめぐる熾烈(しれつ)な「情報戦」もいよいよ最終章に差しかかってきたということでもある。

 飲食店全面禁煙などの喫煙規制がある国の「導入プロセス」を見てみると、最初は受動喫煙による「がん」などへの不安から規制を求め、やがて「妊婦や未成年者への影響」という公衆衛生へとステップアップ。世論が高まってきたところで一気に「カネ」という社会的コストを持ち出して勝負を決める、というのが「勝ちパターン」となっているからだ。

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