「歴史に新たな1ページ書く重み」有識者会議最終報告書 憲法、国会、宮内庁に配慮の「腐心の産物」

 有識者会議の最終報告は、国会見解の合意を待つため一時中断を余儀なくされるなど曲折を経た結果、憲法や国会、宮内庁側にも配慮した「腐心の産物」となった。

 「歴史に新たな一ページを書く重みを十分に感じながら、われわれとしては精いっぱいの到達点までやったつもり」。座長代理の御厨貴東大名誉教授は会議終了後の会見で、そう総括した。

 会議は事実上、昨年8月の天皇陛下の譲位の意向がにじむビデオメッセージのお言葉を受けて立ち上がったものだが、最終報告ではお言葉に関する言及はなかった。「『天皇は国政に関する権能を有しない』とする憲法4条と整合性が取れなくなる」(会議出席者)ため、譲位の憲法上の疑義を回避した形をとった。

 会議で昨年までに意見表明した専門家16人のうち、譲位への慎重意見は約半数を占めていた。ただ、1月の論点整理の公表以降、特例法で一代限りの譲位を認めるとした国会見解の結論が出るまで、会議は中断。再開後は「残された課題」である天皇、皇后両陛下や秋篠宮さまのお立場や称号の議論に大半を費やした。

 その称号に関しても、最終報告で示されたのは専門家ではなく、主に会議メンバー間の議論から浮上したものだ。

 皇后さまの称号として「上皇后」との言葉が初めて俎上(そじょう)にのぼったのは議論終盤の今月6日。秋篠宮さまについても専門家は「皇太子」や「皇太弟」などを示してきたが、最終報告では「秋篠宮」を維持した。議事録では、同じ6日の会議で「『秋篠宮皇嗣殿下』などと呼ぶことはあり得るのか」との質問に、宮内庁側が「可能」と回答した形となっている。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ