ボブ・ディランにノーベル賞 「暗喩や隠喩ちりばめる」音楽評論家の萩原健太さん

 ■音楽評論家の萩原健太さんの話

 ポップスの歌詞の世界を一転させたのがボブ・ディランの功績だ。ストレートに恋や反抗について歌うのではなく、歌詞に暗喩(あんゆ)や隠喩(いんゆ)をちりばめたことで、聴き手ごとに異なる世界観を届けた。ディランの細かい表現手法は時代の流れを敏感に取り入れて変わっているが、基本的な路線は変わらない。代表曲「風に吹かれて」は当初、歌詞に並べた問い掛けが曖昧すぎるという理由でフォークソングの世界では失敗作だといわれてもいたが、曖昧さを取り入れたことによって時代を超えた歌になった。そこがディランのすごいところだ。最近はライブでスタンダードナンバーばかりを歌っていて、今は達観した境地にいると思う。今後、ディランの書く新しい言葉がどうなっていくのか興味がある。

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