受動喫煙で肺がん1・3倍 リスク「確実」 国立がん研究センター

 国立がん研究センターは30日、日本人で受動喫煙がある人は、ない人に比べて肺がんになるリスクが約1・3倍に上るという研究結果をまとめた。国際機関でたばこの煙の発がん性は報告されているが、日本人を対象とした分析は初めて。

 結果を踏まえ、センターは受動喫煙の肺がんリスク評価を「ほぼ確実」から「確実」に修正。乳がんについても受動喫煙との関連を「データ不十分」から「可能性あり」に変更した。また、厚生労働省は受動喫煙と肺がんの因果関係を盛り込んだ「たばこ白書」の改訂案をまとめた。

 センターによると、国内の喫煙者の肺がんリスクは非喫煙者と比べ男性4・4倍、女性2・8倍。ただ、非喫煙者の肺がんは頻度が低く、個々の研究で統計学的な結果が得られていなかったという。

 センターは受動喫煙とがんの関連を報告した国内研究のうち、配偶者や家族の喫煙と、発がん状況に関する9本の論文を分析。統合した相対リスクを算出した結果、受動喫煙で肺がんのリスクが1・28倍上昇することが分かった。

 これに伴い、センターは従来示している「日本人のためのがん予防法」で「他人のたばこの煙をできるだけ避ける」としていた表現から「できるだけ」を削除。努力目標から明確な目標に変更した。

 若尾文彦がん対策情報センター長は「世界の中で日本の対策が遅れていることを知った上で、室内での完全禁煙に向け、国民運動として受動喫煙対策を進めてほしい」と話している。

注目まとめ

    アクセスランキング

    もっと見る

    ピックアップ