「骨髄バンク」破綻の危機…財政難・ドナー減・高齢化で

 白血病の患者らを救う目的で設置され、今年設立25年を迎える「日本骨髄バンク」が、資金難でぎりぎりの運営を余儀なくされている。平成26年度に約1億円の赤字を計上、27年度も連続赤字が予想されたが、年度末に大口寄付があり土壇場で何とか黒字になった。赤字が続けばドナー確保のための啓発活動も難しくなり、移植を待つ患者にも影響が及ぶ。斎藤英彦理事長は「安定した財政基盤に変えていかなければ、今後も財政難に見舞われることになる」と危機感をあらわにしている。(道丸摩耶)

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 骨髄バンクは、血液をつくる造血幹細胞に異常が起きる白血病などの病気の患者に移植するため、健康な造血幹細胞を持つ人が「ドナー」として白血球の型を登録しておくもので、3年に設立された。移植には型の全部または一部が一致することが条件で、一致する型を探すには多くのドナーの登録が必要だ。現在のドナー登録者は約46万人で、今年4月末までに1万9397例の移植が行われた。ここ数年は年1300件ほどの移植が行われている。

 ただ、バンクは慢性的な財政難に苦しんでいる。バンクの収入の7割は、国の補助金と移植を受けた患者の医療保険から。残る3割は患者からの負担金や寄付金でまかなうが、景気や社会情勢に左右され、寄付金が少ないと赤字になってしまう。

 例えば26年度は補助金と医療保険による公的収入が計10・5億円あったが、患者負担金と寄付金は計4・7億円にとどまり、その他の収入も合わせた経常収益は15・4億円。支出はドナーを探す調整費やバンクの普及活動などで16・4億円となり、約1億円の赤字となった。

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