【デキる人の健康学】低脂肪ダイエットでは痩せられない 低糖質ダイエットに注目

 巷ではさまざまなダイエット法(減量法)が試されているが、長期にわたって体重を管理できしかも健康的でなければ意味がない。

 最近では糖質オフダイエット法がその減量効果のみならず、糖尿病で血糖値が気になる人の間で血糖値が下がる効果があり広まっている。

 糖質オフダイエット法の中でも特にココナッツオイルを使ったケトン体ダイエット法はアルツハイマー病の患者で認知機能の改善が認められたという米国での報告以来、日本でも認知度が高まりつつある。

 しかしながら、糖質オフダイエットやケトン体ダイエットで用いられる高脂肪食に関しては生活習慣病への影響について心配する人も多い。更に低糖質ダイエットと低脂肪ダイエットで、どちらのダイエット法が減量効果が長期間持続するかに関してこれまでに何十年におよぶ議論が続いている。

 米国ハーバード大学医学部ブリガム・ウイメンズ病院のディアドレ・トビアス博士らの研究チームは低脂肪ダイエットと低糖質ダイエットに関する長期的効果を調べたこれまでの臨床試験を包括的にレビューした。計6万8128人の参加者を含む53件の臨床試験が低脂肪ダイエットと低糖質ダイエットの体重減少効果を1年以上におよび追跡調査していた。

 解析の結果、低糖質ダイエット群の方が低脂肪ダイエット群より、長期的な体重減少効果が平均1.1Kgも優れていることが分かったさらに研究チームは低脂質ダイエットで体重減少認められたのは、対照群が通常食として何も食習慣を変えなかった場合だけであることを確認した。

 減量のためには脂肪摂取量を減らすことは広く受け入れられている教義の1つであるが、トビアス博士は「既存の科学論文は低脂肪ダイエットが長期的な減量に適したダイエットであるとの科学的証拠は得られなかった」と主張、減量法は文化と嗜好と健康状態に合わせたものであるべきことを強調する。

白澤卓二

しらさわ・たくじ 1958年神奈川県生まれ。1982年千葉大学医学部卒業後、呼吸器内科に入局。1990年同大大学院医学研究科博士課程修了、医学博士。1990年より2007年まで東京都老人総合研究所病理部門研究員、同神経生理部門室長、分子老化研究グループリーダー、老化ゲノムバイオマーカー研究チームリーダー。2007年より2015年まで順天堂大学大学院医学研究科加齢制御医学講座教授。2015年より白澤抗加齢医学研究所所長。日本テレビ系「世界一受けたい授業」など多数の番組に出演中。著書は「100歳までボケない101の方法」など300冊を超える。

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