阪神伝統のカラー「赤胴車」が本線ラストラン 57年の歴史に幕

 阪神電鉄の特急や急行電車として活躍し、クリームと朱色の塗色から「赤胴車」と呼ばれ親しまれてきた車両が19日、本線でのラストランを迎えた。少年剣士の活躍を描いた人気ドラマ「赤胴鈴之助」になぞらえ名付けられ、昭和33年から57年間続いた阪神伝統のカラーが第一線から姿を消した。最終運転の特急電車が到着した阪神梅田駅(大阪市北区)ホームには鉄道ファンらが駆けつけ、最後の雄姿を目に焼き付けていた。今後はオレンジとベージュの塗色に統一される。

 兵庫県尼崎市の阪神尼崎駅には午後1時8分、最後の営業列車となる赤胴車の8000系電車がホームに姿を現した。大阪市阿倍野区の中学3年生、奥田健太郎さん(14)はカメラのシャッターを切りながら「阪神といえば赤胴車。産経新聞の夕刊に赤胴車がなくなるという記事が出ていたので最後の姿を見に来た。なくなるのはさびしい」。赤胴車の由来もインターネットで調べたといい、「赤胴鈴之助のことも初めて知った」と話した。

 最終運転となる特急電車は午後1時9分に阪神尼崎駅を出発。ホームにいた駅員はそろって敬礼し、伝統の赤胴車を見送った。

 終点の阪神梅田駅には午後1時17分に到着。ホームでは、たまたま通りかかったサラリーマンもスマートフォンや携帯電話を取りだし、通勤で慣れ親しんだ赤胴車の最後の姿を名残惜しそうに撮影していた。

 普通電車用のクリームと青色のツートンカラー「青胴車」は存続させ、武庫川線用の赤胴車(2両編成)は当面残すが、新しい塗色については阪神ファンの一部利用者から「なぜジャイアンツカラーなのか」といった声も。阪神電鉄の担当者は「昔から走ってきたこの色がなくなるのは残念。赤胴車は阪神の色。皆さんの心にとどめておいてほしい」と語った。

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