「老後破産」しないための回避術 住宅ローン、浪費癖、無謀なライフスタイル…

 佐々木氏は「特に高齢者は『迷惑をかけたくない』『恥ずかしい』という思いが強く、預貯金を切り崩してまで無理な返済を続けるケースが多い」。結果、「老後破産」へと驀進してしまうという。

 誰でもこんなピンチに直面したくはない。ファイナンシャルプランナーで、TSPコンサルティングの佐藤毅史代表は「まず住宅ローンの支払い状況を把握するとともに、自宅の資産価値を知っておくことが大切です」と指摘する。

 住宅ローンは35年返済で組まれるケースが多く、退職金や繰り上げ返済で定年時の完済を想定する。それだけに収入が目減りした場合の対策は不可欠で、もしものときの売却価格を踏まえ、対応可能な状況を維持することが肝心と勧める。

 同時に、一戸建て派は固定資産税やリフォーム費用、マンション派は管理費と修繕積立金のチェックを忘れてはいけない。「円安状況が続けば、資材の高騰が避けられず、支出は増える。一般的に修繕積立金は10年で(月々の積立額が)2倍(になる)とも言われます」(佐藤氏)

 返済計画に不安を覚えたら、早期完済を目指して繰り上げ返済を積極的に行うことだ。

 「日本人はお金の話をタブーにしがちですが、家族で『これしかない。どう使うか』を話し合う。特にマイカーと通信料金の見直しは効果的です。最後は家族の協力が頼りになります」(同)

 それでも住宅ローンが滞った場合、どうするべきか。競売の場合、実際の不動産の流通価格より落札価額が3割ほど低くなる傾向があるため、融資を受けた金融機関から了解を得た上で、一般市場で売る「任意売却」を選択したい。

 「子供や親族に買い取ってもらう『親族間売買』という方法もあります。ある家庭の話ですが、自立している長女がノンバンクで住宅ローンを組んだ上で、実家を任意売却で両親から買い取り、愛着のある自宅を手放さずに済んだこともあります」と佐々木氏。

 住宅ローンは大きな借金。余裕がある間に繰り上げ返済を目指すのが、万全といえそうだ。

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