旧海軍軍艦のヘッドマーク「菊の御紋」、三重の寺に保管:イザ!

2014.11.14 08:44

旧海軍軍艦のヘッドマーク「菊の御紋」、三重の寺に保管

 旧海軍で軍艦に使用した天皇家の家紋「菊の御紋」のヘッドマークが三重県尾鷲市北浦町の曹洞宗金剛寺に保管されていることが13日、わかった。終戦直前の昭和20年7月に尾鷲湾で座礁した日本初の潜水母艦「駒橋」のヘッドマークで軍艦に使われ現存しているのは7例目となる。戦中に取り外された唯一の紋章で敗戦直後に兵器や軍関係資料が廃棄される中、敗戦の荒波を乗り越え生き続けた。

 ヘッドマークは木製で長さ76センチ、幅50センチ、厚さ10センチの楕円形。16枚の花弁が彫られ全体が金箔で覆われ輝きは失っていなかった。船首部分にあわせ中心線から左右に折り曲げられていた。

 駒橋は20年7月28日に米艦載機の攻撃を受け座礁。紋章は翌29日に軍関係者が取り外し、敬意を表すため仏像もまつる山門の2階に安置し人目を避けてきた。戦後50年の節目に法要した平成5年に本堂に移し、公開している。寺の鬼頭宗弘住職(50)は「当時、寺は軍の宿舎なので避難させて最後まで護(まも)ろうとしたのでは」と話している。水兵がリヤカーで紋章を運ぶのを偶然目撃した同市中井町の山西敏徳さん(81)は「国民学校にあったご紋章と同じで、子供心に畏れ多いものを見てしまったと驚いた」と振り返った。