終電は午前8時24分 「都会の秘境駅」となった住吉公園駅の岐路:イザ!

2014.11.5 16:29

終電は午前8時24分 「都会の秘境駅」となった住吉公園駅の岐路

 平日は5本しか電車が来ない「都会の秘境駅」が大阪市内にある。天王寺駅前(阿倍野区)から出ている路面電車の阪堺電気軌道上町線の終点、住吉公園駅(住吉区)だ。今年3月のダイヤ改正で大幅に減便され、午前8時半前に終電が出発してしまう朝限定の駅に。正月だけは住吉大社の参拝客でにぎわうが、平日は100人程度の利用にとどまっており、阪堺電軌は「今後存廃の岐路に立つ可能性もある」としている。(大竹直樹)

 5日午前7時48分、天王寺駅前行きの一番電車に乗り込んだのは16人だった。阿倍野まで毎日通勤で利用している地元の重留(しげとめ)佳子さん(69)は「前はもっと本数があった。もうちょっと増発してくれるとありがたいのだが…」と話す。

 日本一高いビル「あべのハルカス」全面開業(3月7日)に合わせた今春のダイヤ改正で住吉公園駅発の電車は66本から平日5本、土休日4本に一気に減便された。阪堺電軌は「減便した電車を、利用客の多い別路線の我孫子道始発の電車に振り向けた」という。

 この日、住吉公園駅から出発した電車はわずかに5本。8時24分発の天王寺駅前行きの“終電”が出発すると、改札前にパイロンが置かれ、駅は1時間足らずで早々と営業を終えた。休日はさらに1本少ない4本だけの運行となる。

 5日の乗降客を数えたところ、下車19人、乗車80人の計99人だった。阪堺電軌によると、大幅減便前の昨年10月時点では、平均乗降客743人だったため7分の1以下になった計算だ。