地方国公立大も“倒産”の危機? ささやかれる「2018年問題」:イザ!

2014.9.8 09:02

地方国公立大も“倒産”の危機? ささやかれる「2018年問題」

 分科会は若い女性が大都市圏に流出する地域では人口減少に拍車がかかるとみているが、それは18年後に大学進学年齢者が激減することでもある。世界レベルの大学や全国から受験生を集める大学は別として、地元への進学希望者の受け皿となってきた国公立大学の場合、地域の受験生の激減は死活問題となる。

 では、人口激減地域にある国公立大学はどうすべきなのか。まずは、蓄積してきた「知的財産」を活用し、地域の若者流出の歯止めに全力を傾けることだ。

 政府は拠点都市を定めて人口集積を図る構想を進めようとしている。有能な教授陣を抱え、地域に人材を送り出し続けてきた国公立大学こそ、地方創生の中核的役割を担うのに最適ではないのか。

 特産品の開発といったレベルではなく、自治体や地元企業を巻き込んで雇用創出や起業の後押しをするなど、街づくりに積極的に関わるのである。地域が「消滅」してしまったのでは、大学も存続し得ない。

 国土交通省の「国土のグランドデザイン」によれば、三大都市圏を除くと17万5千人規模の自治体の8割に大学が存在する。これが12万5千人規模になると半数には大学がない。極端な言い方をすれば、「17万5千人」を維持できるかどうかが、地方大学の生き残りの指標の一つとなりそうだ。

 もちろん、国公立大学自身も変わらなければならない。卒業生が地元で就職したくなるよう地域の特性に合わせた学部再編も求められよう。地域企業との技術開発の連携強化や、社会人の再教育の場としての機能もこれまで以上に期待される。(論説委員)