酸の刺激だけで万能細胞作製 新型「STAP」理研が成功

 作製したSTAP細胞は、神経や筋肉などの細胞に分化する能力があることを確認。実際に別のマウスの受精卵に注入し、仮親に移植して子を生ませると、STAP細胞は全身に広がり、あらゆる細胞に変わることができる万能性を持っていた。

 再生医療への応用研究が進むiPS細胞は遺伝子操作に伴うがん化のリスクがあり、初期化の成功率も0・2%未満と低い。これに対しSTAP細胞は、外的な刺激を与えるだけなのでがん化のリスクが低く、初期化成功率も7~9%。成功率が高いのは生後1週間以内のマウスの細胞を使った場合に限定されることなどが課題だが、研究チームはメカニズムを解明し再生医療への応用を目指す。

 ◇STAP(スタップ)細胞 あらゆる細胞に分化する能力がある万能細胞の一種。酸性溶液で体の細胞を刺激して作製する。STAPは「stimulus triggered acquisition of pluripotency」(刺激惹起性多能性獲得)の略。

 ■iPS細胞を開発した山中伸弥京都大教授の話

 「重要な研究成果が日本人研究者によって発信されたことを誇りに思う。今後、人間の細胞からも同様の手法で多能性幹細胞が作られることを期待している。マウスの血液細胞に強いストレスを加えると多能性が誘導されることを示した興味深い研究であり、細胞の初期化を理解する上で重要な成果だ。医学応用の観点からは、iPS細胞のような細胞の新しい樹立法ともとらえることができ、人間でも同様の方法で体細胞において多能性が誘導された場合、従来の方法とさまざまな観点から比較検討する必要がある」

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