「真昆布」函館を“誇り高き産地”に蘇らせた「大阪」の熱意:イザ!

2014.1.18 21:48

「真昆布」函館を“誇り高き産地”に蘇らせた「大阪」の熱意

 大阪の食文化に欠かせない高級昆布「真昆布(まこんぶ)」の生産地、北海道函館市の川汲(かっくみ)浜を30年間訪問し続けて真昆布の価値をアピールし、後継者不足などから衰退気味だった真昆布漁に若者が就労するなど活気づけたとして、大阪市中央区の老舗昆布店「こんぶ土居」の前社長、土居成吉さん(70)に、現地の漁業協同組合から感謝の印として「大漁旗」が贈られた。昆布業界では異例のことといい、土居さんは「最高のプレゼントをいただいた。続けてよかった」と喜んでいる。(北村博子)

  ■きっかけは「品質」

 土居さんは、明治36年創業の昆布店(当初の屋号は「小倉屋」、その後「こんぶ土居」に改名)に生まれ、昭和40年代から平成15年まで3代目社長を務めた。現在は長男の純一さん(39)に社長職を譲っている。他分野の食の関係者らと協力して大阪の食文化を発信する活動などを展開し、グルメ漫画の「美味しんぼ」に登場するなど大阪の食に関する名物的存在でもある。

 土居さんが真昆布の産地の川汲浜を初めて訪れたのは32年前の昭和57年。昆布業界では、昆布漁師と小売業者は卸業者が間に入るため、顔も見えない存在なのが一般的。高く売りたい漁師と、安く買いたい小売業者は敵対関係にあるため、小売業者による産地訪問はタブー視されていた。しかし土居さんは、川汲浜産の真昆布に見た目や匂いなどの品質に問題を感じたことから、あえて訪問した。

 すると、真昆布は大阪では大事に扱われているのに、生産地ではそのことがあまり理解されておらず、品質向上よりも省力化に重点を置くなど、真昆布に対する意識が低いことを実感。

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