グーグル、35億円申告漏れ 東京国税局

 米IT大手グーグルの日本法人「グーグル合同会社」(東京)が東京国税局の税務調査を受け、平成27年12月期に約35億円の申告漏れを指摘されていたことが15日、関係者への取材で分かった。広告料は法人税率の低いシンガポール法人に支払われる仕組みで、日本法人は経費に8%上乗せした報酬をシンガポール法人から受け取っていた。国税局は、日本法人が本来得るべき利益が実質的に、シンガポールに移されていると判断したもようだ。

 現在の課税制度では企業は進出国での経済活動で利益を上げても恒久的施設を持たない限り、本社がある国で法人税を納めるのが原則。グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・コムの「GAFA(ガーファ)」に代表される巨大IT企業をめぐっては、適切な課税ができていないとの指摘もある。国税当局は、法人税率が低い国や地域に利益を移すことによる課税逃れを防ぐ観点から、海外取引に注視した税務調査を進めている。

 関係者によると、日本法人のグーグル合同会社は事実上、日本で広告事業を担っていたが、広告主などからの広告料はシンガポールの法人に支払われていた。同社はシンガポール法人のインターネット広告業務などを支援する形で経費に8%が上乗せされた金額を報酬として受け取っていた。シンガポールの法人税率は日本の半分ほどだった。

 国税局は、取引実態などから同社の報酬は広告料に連動させるべきだと指摘。過少申告加算税を含む法人税などの追徴課税は約10億円とみられる。同社はすでに修正申告したという。

 同社と米グーグルは産経新聞の取材に「国税局との定期的な税務上のやりとりの一環として修正を行った。通常の税務実務でよく行われるもので、不正行為、租税回避を行ったものではない。引き続き日本国内の法律に沿って納税していく」とした。

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