富田林脱走 「日本一周目指す旅行者」になりきり 道の駅で記念撮影も

 店の従業員に気さくに話しかけ、記念撮影にも応じる。大阪府警富田林署から逃走し、9月30日に加重逃走容疑で逮捕された樋田(ひだ)淳也容疑者(30)は、自転車で日本一周を目指す旅行者に完全になりきっていた。そのあまりにも自然な振る舞いに、逮捕前の樋田容疑者に接した人たちは「まさか、逃走犯だったとは」と言葉を失った。

 「自転車仲間にフェイスブックで知らせたい。投稿用の写真を撮影させてくれないか」

 9月18日朝、山口県周防大島町の道の駅「サザンセトとうわ」。支配人の岡崎竜一さん(54)は、この日道の駅を訪れた男に声をかけた。

 顔はよく日に焼け、乗ってきたロードバイクタイプの自転車には傘や釣りざおなどの荷物を大量に積んでいた。リュックサックには「行くぞ! 日本一周中」の文字。すでに訪れたところを示しているのか、一部の府県が塗りつぶされた日本地図も持っていた。

 男は「いいですよ」と快諾し、額にかけていたサングラスで顔を隠すこともなく、カメラにポーズを取ってみせた。

 この男が樋田容疑者だと岡崎さんが気付いたのは、逮捕後のこと。「とても気さくで、仲良くさせてもらっていた。逃走犯とは夢にも思わなかった」という。

 樋田容疑者は、同行者の男(44)と26日ごろまでテントを張って滞在。「和歌山出身」と自己紹介し、道の駅が雨宿りのために倉庫を開放したお礼にと、草むしりをするなどして交流を深めた。

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