大阪北部地震 帰宅困難者、長時間立ち往生 首都直下にも浮かぶ課題

 震度6弱を観測した大阪北部地震では、交通網が混乱し帰宅困難者が続出、ライフラインの脆弱(ぜいじゃく)性も露呈した。老朽化した住宅には倒壊の危険が迫り、エレベーターの閉じ込めも相次いで「都市型災害」の課題が次々と浮き彫りになった。首都直下地震でも被害想定に共通点は多く、2020年東京五輪・パラリンピックの開催が迫る中で専門家は「備えが急務だ」と警鐘を鳴らしている。

 朝の通勤ラッシュ時を直撃した大阪北部地震。地下鉄網の復旧は遅れ、影響は帰宅時間帯まで続いた。淀川にかかる新淀川大橋では18日夜、帰宅の途につく人の長い列が発生。アルバイトに向かう途中で地震に遭った大阪府島本町の羽野宇紀(たかのり)さん(24)は「12時間近く立ち往生している」と疲れ切った表情を浮かべていた。

 鉄道各社によると、地震当日の帰宅困難者などの影響人員は新幹線も含め約270万人超。一方、内閣府の想定では、首都直下地震時の帰宅困難者は、その約3倍にあたる800万人(最大)に上るとされる。

 想定では、信号が点灯せず、車と人で混乱。政府は「むやみに移動を開始しないで」と呼びかけるが、家族や自宅の安否確認や状況把握ができずに家路を急ぐ人は多いとみられている。

 関西大学社会安全学部の河田惠昭(よしあき)特別任命教授(土木工学)は「従業員に代替交通手段の情報を提供したり、タクシー会社やバス会社と提携して独自の交通インフラを準備したりするなど、企業側には非常時への対策作りも求められる」と指摘する。

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