試算担当者「敷地超の津波、東電に報告」 強制起訴第4回公判

 東京電力福島第1原発事故をめぐり、業務上過失致死傷罪で強制起訴された同社元会長、勝俣恒久被告(77)ら旧経営陣3被告の第4回公判が28日、東京地裁(永渕健一裁判長)で開かれ、東電から委託されて津波試算を行った担当者が「敷地を超える津波が発生するとの試算結果を東電に伝えた」と証言した。

 東電の子会社「東電設計」社員が証人として出廷した。

 政府の地震調査研究推進本部は平成14年に「マグニチュード(M)8級の津波地震が30年以内に20%程度の確率で起きる」との長期評価を公表。社員は長期評価などを基に「敷地南側に、最大15・7メートルの津波が襲来する」と試算し、20年3月に東電に伝えた。福島第1原発1~4号機の原子炉建屋は高さ10メートルの敷地に建てられていた。

 翌4月には「防潮壁を設置した場合は一部で約20メートルの津波が発生する」との試算結果も伝えたという。社員は東電側が「伝えた結果をどう使ったかは分からない」と話した。 

 他に強制起訴されたのは、いずれも元副社長の武黒一郎(71)、武藤栄(67)の両被告。津波を予見しながら、対策を取る義務を怠って事故を招いたかが最大の争点で、3被告は「事故の予見や回避は不可能だった」として無罪を主張している。

 第5回公判は4月10日。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ