「やっと帰ってきてくれた」津波犠牲の園児の花、ふるさとで植樹

 東日本大震災の津波で犠牲になった宮城県石巻市の幼稚園児佐藤愛梨ちゃん=当時(6)=の母美香さん(42)らが23日、同市で整備中の復興祈念公園内に、愛梨ちゃんが亡くなった現場で咲いていたフランス菊の苗を植えた。

 このフランス菊は、支援者で芸術家の菅原淳一さん(53)=同県利府町=が被災現場から持ち帰った一輪を元に苗を増やし、約1年前から全国の仲間が育てている。この日に植えた約40株は、愛知県などから届けられたもので、美香さんや、愛梨ちゃんの妹珠莉さん(10)らは、風に負けないよう土をしっかりと掘り、丁寧に植えていた。

 本来は5月ごろ白い花を咲かせるが、季節外れで咲いたものも届き、苗の近くに飾られた。美香さんは「ようやく石巻に(花が)帰ってきてくれた。この公園を訪れる人に、娘や震災で犠牲になった人の思いを伝えてほしい」と感慨深そうに話した。

 震災時、愛梨ちゃんら園児を乗せた幼稚園の送迎バスは、園のあった高台から海側に向かって津波にのまれ、火災にも見舞われた。

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