神戸射殺事件の手配容疑者、偽装離脱か 神戸山口組側「音信不通」 上層部の関与視野に捜査

 神戸市長田区で指定暴力団神戸山口組から離脱して結成された新組織「任侠(にんきょう)山口組」の関係者が射殺された事件で、神戸山口組側が、殺人容疑で指名手配された同組直系「山健組」傘下組織組員、菱川龍己容疑者(41)について「数カ月前から音信不通になった」と説明していることが18日、捜査関係者への取材で分かった。事件から19日で1週間。兵庫県警長田署捜査本部は、菱川容疑者を偽装離脱させた上での組ぐるみの犯行の可能性を視野に捜査しているが、事件の全体像は依然謎も多い。

 ■上層部関与も捜査

 捜査関係者によると、任侠山口組の金禎紀(通称・織田絆誠=よしのり)代表(50)の警護役だった楠本勇浩(ゆうひろ)さん(44)を射殺したとされる菱川容疑者は、もともと神戸山口組の井上邦雄組長(69)の付き人だった。しかし、神戸山口組側は捜査本部に対し、6月に井上組長が兵庫県警と京都府警に相次いで逮捕された後、菱川容疑者は組を去ったという趣旨の説明をしているという。

 捜査本部は他にも数人が事件前に組織を離脱したとの情報を得ており、菱川容疑者らが組とは無関係と装うため、あらかじめ偽装離脱した可能性があるとみて捜査。井上組長ら組上層部が事件に関与した疑いがないか慎重に調べている。

 捜査本部はさらに、神戸市北区の路上で16日に見つかった回転式拳銃2丁と菱川容疑者の身分証も、意図的に置かれたとみて捜査。ある捜査関係者は「確実な証拠を残して姿をくらますことで、上層部への突き上げ捜査を遮断する狙いがあるのでは」と推測する。

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