ブラウザによって“効果的”なサイバー攻撃 国内初確認 巧みにクリック誘導 不安あおる仕掛けも

 【ニュースの深層】

 インターネットユーザーの誰もが利用している「ブラウザ」と呼ばれるネット閲覧ソフトのうち、相手がどのブラウザを使っているかを見極め、“効果的”な異なった攻撃を仕掛けてくる手法のサイバー攻撃が、今年に入って日本などで確認されていることが分かった。セキュリティーが強固なブラウザも標的にされており、ネットセキュリティー会社は注意を呼びかけるが、専門家は最近のサイバー攻撃について「AI(人工知能)とほぼ同じ活動が可能」と対策の難しさを指摘する。(社会部 福田凉太郎)

ランサムウエア「スポラ」

 ふと閲覧した旅行情報サイト。ところどころ「?」マークに文字化けしている箇所があり、読むことができない。画面上には「ヘフラーテキストが見つかりません」と英語のエラーメッセージが出た。必要なフォント(書体)がインストールされておらず、文字が正しく表示されないという。

 促されるまま、画面上にあるフォントデータの更新ボタンをクリックすると、別のサイトに転送され、ウイルスに感染した。ウイルスはパソコンのデータを使えなくし、復旧の対価に金銭を要求するランサムウエアの一種「SPORA(スポラ)」だった。

 ネットセキュリティー会社「トレンドマイクロ」(東京)によると、この手口によるサイバー攻撃は2~5月まで活発だったが、現在は休止状態にある。ただ、同社は「攻撃の手を止めているだけ」と攻撃再開の可能性は高いという。

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