神戸山口組指定1年、分裂絡みの衝突事件が激減 暴対法の規制を警戒か

 指定暴力団山口組(神戸市灘区)が分裂して結成された神戸山口組(兵庫県淡路市)が暴力団対策法に基づき指定暴力団とされた昨年4月15日以降、両組織の衝突事件が指定前の75件から20件に激減したことが12日、警察庁への取材で分かった。暴対法の適用を警戒し、目立った衝突を避けているためとみられる。一方、水面下では双方に体制を強化する動きがあるほか、指定暴力団会津小鉄会(京都市下京区)の内紛にも深く関与しており、警察当局は指定1年を迎えてなお厳重な警戒を続けている。

 警察庁によると、平成27年8月の山口組分裂から今月5日までの間、双方の衝突事件は全国で95件発生。うち75件は兵庫県公安委員会が神戸山口組を指定する以前の8カ月足らずの間に起きた。警察庁が両組織を「対立抗争状態」にあると認定した昨年3月には最多の33件が発生したが、指定後は月0~5件にとどまっている。

 警察当局は衝突が激減した理由について、指定によって事務所の使用制限などの規制が厳しくなった上、双方が抗争事件を起こした場合に、より厳しい規制を強いられる「特定抗争指定暴力団」とされることを避ける意図があるとみている。

 ただ、山口組は今年3月、執行部の「若頭補佐」に3人の直系組長を昇格。神戸山口組も、政治団体代表が所有していた神戸市中央区の土地・建物を幹部名義で取得し、その後本部機能の一部を移した可能性が浮上した。双方が介入して会津小鉄会の分裂状態を招いたことを含め、「水面下の動きはむしろ活発化している」(兵庫県警幹部)と捉える向きもある。

 昨年末時点の構成員数は山口組が約5200人、神戸山口組が約2600人でともに前年より減少。警察当局は昨年3月からの1年間で双方の組員ら1995人を逮捕しており、今後も取り締まりをさらに強化する方針だ。

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