暗躍する地面師、狙われる放置空き家 転売しても気付かず

 かつて地価が上昇を続けたバブル期に跋扈(ばっこ)した地面師。最近は管理能力が低下した高齢資産家が持つ不動産をターゲットに、再び暗躍し始めているという。「土地探し」や「偽造文書作成」など役割分担が決まっており、事件ごとにメンバーが組み替わる地面師グループ。古典的犯行ながら被害は絶えず、警察当局は警戒を強めている。

 警視庁はこの1年ほどに少なくとも4つの地面師グループを摘発。しかし、警察当局が立件にこぎ着けたのは氷山の一角にすぎない。地面師にだまされた経験がある都内の不動産業者は「事件は未解決で代金は戻ってこない」と話す。

 業者が被害に遭ったのは平成23年春。横浜市の土地を所有する70代の女性と、その息子を名乗る2人が業者の元を訪れた。

 親子は税関連の証明書も運転免許証も持っており、業者には実際の土地所有者に見えた。業者は「宅地を造成するのに最適」と考え、1億数千万円で土地を購入。だが、間もなく虚偽だったと判明した。

 税関連の証明書に押されていた自治体の長の印鑑、印鑑証明書、運転免許証は、全て偽造されたものだった。“親子”も地面師が土地所有者に成り済ましていたとみられる。

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