混入させたのは誰だ…「前代未聞」の偽肝炎治療薬問題 手口は意外にずさん?

【衝撃事件の核心】

 奈良県の薬局でC型肝炎治療薬「ハーボニー」の偽造品が見つかった。東京都内でも、卸業者の在庫品から偽造されたハーボニーのボトル9本を発見。偽造品は誰がつくり、どのように持ち込まれたのか。国内の薬局で処方された医薬品に偽造品が混入するのは、「前代未聞の事態」(厚生労働省)。製造販売元のギリアド・サイエンシズ(東京)は奈良県警に相談し、被害届などの提出を検討しており、事件となる可能性がある。(社会部 道丸摩耶、市岡豊大)

 ■中身を入れ替えた?

 問題が発覚したのは1月10日。奈良市の調剤薬局「サン薬局平松店」でハーボニーを処方された患者が「以前処方された錠剤と色が異なる」と店に通報し、薬局からギリアド社に連絡があった。

 サン薬局を運営する関西メディコは奈良県を中心に59店舗を持つが、医薬品を一括して本部で購入する仕組み。同社が調べたところ、患者に処方された1本とは別に同店の在庫品と平群店、三室店の在庫品から計4本の偽造品が見つかった。いずれも正規のボトルに入っていたが、1本のラベルは偽物だった。

 医薬品は、メーカーが医療機関や薬局に直接販売するほか、複数の卸業者を介して販売される。国内には大手卸業者が4社あり、ギリアド社はこのうち2社と取引。ところが関西メディコは、ギリアド社の正規の取引業者以外からもハーボニーを購入していた。

 関西メディコで見つかった5本の偽造品のうち1本は、東京の卸業者が卸業者の許可を持たない個人から購入し、別の都内の卸業者、大阪の卸業者を経由してサン薬局に販売されていたことが分かった。

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