警察と検察の“不誠実”断罪 信号取り締まり逮捕めぐり空前の逆転劇

 男性の控訴で迎えた12月6日の大阪高裁判決は、まず「黄色信号だった」という男性の主張を検討。信号無視の性質として「違反者にその自覚がないこと」があり得るとし、「男性が警官らに車載カメラの映像確認を求めたことは格別不当ではない」と指摘した。その上で「映像を示す機会を与えていれば、男性が反則切符を受け取っていた可能性は十分にあった」と述べ、映像の存在を否定し続けた警察の対応を「はなはだ不誠実」と断罪した。

 さらに判決の矛先は検察にも向けられた。書面の受領拒否での起訴は「酷だ」というのだ。検察側は「後になって反則切符の利用を希望したからといってそれに応じていれば手続きが混乱する」と訴えた。判決も「一般論では検察官の言う通り」としながらも、「警官の不誠実な対応が原因の特殊例外的な場合まで理を貫くことが、制度の安定的な運用に資するものとは思えない」と指摘。検察官の刑事処分について「信義に反し無効だ」と公訴棄却とした。

 捜査関係者によると、交通違反者に車載カメラの映像を見せる運用はどこもしていないとされる。大阪高検は12月20日、「承服し難い」として上告した。

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