えっ?信号無視の反則切符拒否で現行犯逮捕 紆余曲折経て…異例の裁判打ち切り

 なにぶん古い話ゆえに真偽のほどは確かめようがないが、男性の個人史においては「警官に安易に免許証を渡してはならない」という教訓が刻み込まれることになった。

 例外的な起訴

 年が明けた28年1月、書類送検された男性の取り調べは、大阪地検に場所を移して行われた。

 男性は地検でも否認を維持したが、2度目の聴取で状況が一変した。検察官が差し出したパソコンの画面に、赤信号を通過する男性の車が映し出されたからだ。警察に「ない」と言われ続けていた車載カメラの映像だった。

 男性はその場で翻意し、反則金の納付を申し出た。しかし検察官の返答は「それはできない」。男性は4月に略式起訴され、枚方簡裁で罰金9千円を言い渡された。

 男性のように、信号無視で刑事処分が科されるのは異例のケースだ。通常、信号無視や一時不停止、携帯電話の使用など比較的軽微な交通違反は反則切符で処理される。正式名称は「交通反則通告制度」で、青色の告知書は一般に青切符と呼ばれている。

 警察白書の27年の統計を見ると、信号無視だけでもその数は75万2394件に上る。そのいちいちを刑事事件として扱うのは現実的ではないし、刑罰の重みもなくなってしまう。そうした事情から、軽微な違反は刑事ではなく行政的措置として簡単・迅速に処理しましょう、反則金を納めてくれれば良しとしましょう、という決まりになっている。これが交通反則通告制度の主眼だ。

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