視覚障害男性の転落事故はなぜ防げなかったのか…駅のホームは「欄干のない橋」

【衝撃事件の核心】

 視覚障害者の男性が、盲導犬を連れていたにもかかわらず駅のホームから転落し、電車にはねられて死亡した。視覚障害者にとって「欄干のない橋」「柵のない絶壁」ともいわれる駅のホーム。危険性はたびたび指摘されており、鉄道各社は対策に取り組んでいるが、転落事故は後を絶たない。なぜ男性はホームから転落したのか。どうしたら事故は未然に防げたのか。

 ■少しずつ線路側に近寄って転落

 事故が起きたのは15日午後5時45分ごろ。東京都港区の東京メトロ銀座線青山一丁目駅ホームで、盲導犬を連れていた世田谷区の会社員、品田直人さん(55)が、近くにある勤め先の会社から帰宅途中に線路に転落した。

 品田さんは進入してきた電車にはねられ、病院に搬送されたがまもなく死亡した。ホームには主を失った盲導犬が残されていた。

 警視庁赤坂署などによると、品田さんはホームの線路に近い端に配置された点字ブロックを歩いていた。 ホームの幅は約2・9メートル。歩いていた点字ブロックの先には、一部にかかる形で柱があり、通れる幅が狭くなっていた。

 東京メトロによると、転落する直前、白線より外側のホームの端を歩く品田さんに駅員が気付き、白線の内側に戻るようアナウンスしたが間に合わなかったという。

 防犯カメラの映像には、品田さんが少しずつ線路に近寄っていき、右手に盲導犬のハーネス(胴輪)を握ったまま、左足を踏み外して転落する様子が写っていた。捜査関係者は「盲導犬が柱を避けようと線路側に寄り、品田さんが転落した可能性がある」と指摘するが、原因は明らかになっていない。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ