山口組分裂カーチェイス、白昼堂々の射殺…実録やくざ映画ほうふつ「血の報復」不気味な予兆

 いつ衝突してもおかしくない状況で、事件は起きたのだ。

 事件当日、小林被告は北本被告が運転する大型高級国産車に乗り込み、岸本組事務所周辺を走り回ったり、監視したりしていた。

 すると、岸本組の組員らが車7台に分乗して組事務所から出発。小林被告らは追尾し、車列を後方からあおったり、急加速して追い抜いたりするなどの挑発行為を繰り返した。そして車を衝突させ、事件が勃発(ぼっぱつ)した。

 「巨大暴力団組織の分裂背景」

 こうした犯行に、検察側は論告で「(山口組側からの)なんらかの反撃の可能性が想定できるのに、暴力団組織特有の反社会的な考え方に基づき、あえて挑発行為を繰り返した」と指摘。引き抜き工作や挑発行為が抗争の引き金となることの危険性を訴えた。

 その上で「山口組の分裂やこれに伴う抗争事件が多数報道され、一般市民が不安感を感じている状況だったにもかかわらず行われた」として、懲役1年6月を求刑した。

 迎えた5月18日の判決公判。空閑直樹裁判長は懲役1年2月、執行猶予4年の有罪判決を言い渡した。

 判決理由で、事件に至る経緯を「岸本組を神戸山口組に引き込もうとの考えから、ほかの神戸山口組側の組員とともに、岸本組事務所周辺を監視したり、事務所に出入りする車両を尾行し、つけ回したりしていた」と述べ、山口組分裂に伴う引き抜き工作が背景にあったと認定した。

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