“AVだまし撮り”で男優から違約金 ベテラン捜査員をうならせた狡猾手口

【衝撃事件の核心】

 興味本位か、それとも自信を持って臨んだか、アダルトビデオ(AV)の撮影当日。男優役の男性はここぞという場面で性行為ができなかった。自信を失いかけている中で、「台本通りに撮れなくなった」と撮影者側から要求されたのは、30万円の違約金だった。

 架空のAV撮影で男優を募集し、わざと性行為をできなくさせた上で、損害名目の現金をだまし取ろうとしたとして、詐欺未遂の疑いで昨年10月、首謀者の無職男(24)や監督役、女優役らいずれも20代の男女7人が大阪府警に逮捕される事件があった。

 事前に周到な計画を練り、男優役に募集した男性たちを最初からあざむくつもりだったのだ。“AVだまし撮り”の現場で一体、何があったのか。

 「台本通りできなければ賠償金」

 昨年6月20日午後、事件の舞台となった大阪・堂島のシックな装いのビジネスホテル。男優役に応募してきた被害者の20代男性=当時、府内在住=はまず、契約書へのサインを求められた。

 書面には、「REDDプロダクション」という存在しないプロダクション名が載っていた。

 このとき、怪しいと感じて署名に応じなければ、事件に巻き込まれることはなかったに違いない。

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